今回のスキー上達方法は
アルペンスキー競技で上から攻めすぎてターンで「待つ時間」ができてもタイムが出るケース
を紹介します。
事例を挙げると2021年12月11日にフランス・バルディゼールで行われた男子大回転1本目のビクトル・ムファジャンデ(フランス・Victor MUFFAT-JEANDET)とアメリカのラダマス・リバー(RADAMUS River)を比較します。
W杯で1番ターン始動が早いといっても過言ではなく、ターンの際に待つ時間がありすぎてGSでタイムがなかなか出ないビクトル・ムファジャンデ。
2021年の第1戦ゾルデンGSでは1本目33位の加藤聖五選手より遅い、1本目36位だったムファジャンデでしたが、バルディゼールのこの1本目に関してはトップと1秒26差の9位。一方、第1戦のゾルデンで6位だったラダマス・リバーはバルディゼールに来るとトップと1本目2秒54差の23位に沈みました。
加藤選手よりも遅いのにスキー場が変わると9位まで浮上するということは、加藤選手にもトップ10に入るチャンスが十分にあるという見方もできるわけですが、なぜこのような現象が起きたのか。
今回はこの解説をしたいと思います。
アルペンスキー業界ではタブーな「ターンを待つ時間」。
これが逆に武器になるケースがあるのです。
待つ時間があるターン弧のメリット・デメリット

この記事の冒頭の写真をもう1度見て欲しいのですが、アルペンスキーで1番タイムが出るのはBのライン取りです。
当たり前の話ですが、Aが遅くなる理由として